
開催名
第38回 三重展
開催期間
令和6年12月18日(水)~21日(土)
会場
三重県文化会館(総合文化センター内) 2階 第2ギャラリー
出品点数
シルバー書道展 143点
小・中展 190点
最高年齢
男性95歳 女性93歳
入場者数
407名
事業概要
展示会場の「三重県文化会館」が改修工事に入るため、12月の開催となった第38回展。令和5年度の開催が、令和6年の2月であったため、令和6年に2回という開催となり、ややシルバー展の出品点数が減少しました。これにより、展示はいつもよりゆったりとなり、訪れていただいた方がひとつひとつの作品に足を止め、集中してゆっくりと鑑賞してみえる姿の多かった展覧会となりました。
慌しく変わる日々の中、不安な気持ちを抱きながらも、積極的に物事に意欲的に取り組み、目標を持ち、それを見事に実現されてみえることは、すごいことだと思います。
暮れも押し迫った中、たくさんの方が足を運んでくださいました。仲間の方やお友達と自分の作品の前で、楽しそうに制作の苦労ばなしや思ったことをにこやかに話してみえるお姿を見るたびに、この事業を続けていただいていることは、シルバーの方にとって生き甲斐であり、楽しい時間でもあり、本当に喜ばしいことです。
シルバーの出品点数が減少する中、小・中学生の出品点数が前回に比べ70点近く多くなりました。見学にみえた中に『私は、出品していないのですが、書が好きだから、お母さんと一緒に見にきました。』と言って、会場を隈なく見て回ってみえる小学生の姿がありました。好きなことに真剣に取り組み、逞しく、生き生きとしている彼女が心に残りました。
これからも日本書芸院のご支援をいただき、書に興味・関心を持ち、書きたい、みなさんに見てほしい、多くの人と楽しい時間を共有したい、と意欲を燃やすシルバーの方々の後押しと、小・中学生の書写の環境を整えて、書くよろこびや楽しさを感じてもらえるような場を、もっと作って行きたいと思います。
事業の感想
開催初日の12月18日(水)に訪問させていただきました。会場はシルバー書道展と三重県小・中学生書道展が併催されており、広いスペースを生かし前者143点、後者190点の作品が鑑賞しやすく陳列されていました。
作品は、漢字1文字や4,5文字を揮毫したものが数多く観られ、いずれも力強く運筆されたものばかりでした。男性の最高齢(95歳)の方の作品、並びに女性の最高齢(93歳)の方の作品は、ともに年齢を感じさせず堂々としており、とても魅力的でした。
仮名、調和体、篆刻の各分野の作品も、半切に一行書、二行書で練度高く揮毫したものが数多く観られました。その中には、童謡の言葉を篆刻して1つの作品に仕上げるという独創的な作品もありました。また、半切1/2以下の作品にも工夫と練習の跡が窺われ、本展に向けて頑張ってくださる姿が目に浮かぶようでした。
作品の鑑賞にご来場された方からは「毎年、本展への出品を楽しみにしている」という声を聴くことができ、こうした発表の機会がさらに充実・発展することを願っております。
(福祉生涯学習部委員 文能霞峰)